『いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち』(2017)、『いつだってやめられる 闘う名誉教授たち』(2017)をアマプラで観た。順番を間違えて、2作目を最初に見てしまい、それから3作目を見て、1作目(『いつだってやめられる 7人の危ない教授たち』2014)は未観なのだけど、とりあえず2と3めっちゃ良かったので感想をメモしたい!(例によってネタバレ前提です。ご注意を!)
・まず、”不遇な一流の研究者たち”という主人公たち(おじさん)という設定だけでめっちゃ共感してしまう。(私は研究者を志したわけではないけども実存にかかってくる。「あぁ、たとえどんなに優秀でも国やら権威を持つアホな組織やらのせいで不遇な目に遭ってしまうのってどこも一緒なんだな…って思わされる!)
・現代のイタリア語の映画ってほぼ見たことないからそれがまず新鮮。とにかくおじさんたちが早口のイタリア語で常時まくし立ててるその様子だけでなんか面白い。特に独特のジェスチャーが入ると、異国情緒を感じて良い!一応この映画コメディのジャンルに入っているから、リズムというかテンポは計算されたものかもしれないけどすごく良い。真剣な話し合いの場面で突然おじさんたちが些細なことに脱線して話し合い始めるシーン(何度かある)は毎回一番笑ってしまった。
・アクションが意外とバンバン入る。2の、貨物列車にナチスのサイドカーで並走するあのシーンとか、3の脱獄の過程とか、フツーにちゃんとしてるし細部まで面白い。ビッグバジェットのハリウッド映画にはない工夫てんこ盛りの、職人がこぢんまりとやっている感じ。
・多様な能力を持つキャラクターがチームプレーで事に当たる、いわゆるケイパーものの映画として見て面白い。私は異能バトルもののコンテンツが大好きだけど、この映画のおじさんたちは能力がそれぞれ高すぎて異能レベルなので気に入ってしまう。それに、理系も文系もいるけど、文系のメンバーが他の映画にない良い味を出してくれてると思う。特に、舞台がイタリアだから、古典系、言語系の能力が映えてた!
・この映画に出てくる女性たちについて。たぶんおじさんたちがキュートすぎて、残念ながら私は主人公の彼女も、顔だけかわいいあの刑部も好きになれなかったけど、何かもっと女性が活躍してる映画をこの監督が作ってくれたら見てみたいなーと思う。
ちゃんと1作目を見たら追記する!